サステナブル建築素材特集|CLT・再生資源・低炭素コンクリートで進む環境配慮建築

建設情報

建設業界は世界的に見てもエネルギー消費やCO₂排出が大きく、

環境配慮建築への転換が強く求められています。

その中心にあるのが「サステナブル建築素材」です。

本記事では、代表的な素材であるCLT(直交集成板)再生資源建材低炭素コンクリートを中心に、工法や認証制度まで幅広く解説していきます。


サステナブル建築素材とは?

サステナブル建築素材とは、建設のライフサイクル全体で環境負荷を最小化する素材を指します。

主な特徴

  • 再生可能・再利用可能な資源を使用
  • 製造時や施工時のCO₂排出を抑制
  • 建物の寿命を延ばし廃棄時の環境負荷も低減

SDGsやカーボンニュートラルの流れに沿った重要テーマであり、各国で導入が急速に進んでいます。


注目のサステナブル建築素材

CLT(直交集成板)

  • 特徴:木材を層ごとに直交させて圧着したパネル材。鉄骨やRC造に匹敵する強度を実現。
  • メリット:木材が炭素を固定するため、建設時のCO₂排出削減に大きく寄与。
  • 活用事例:中高層建築物や学校・オフィスに採用が拡大。

再生資源を使った建材

  • 再生プラスチック:舗装材や外装パネル、断熱材に活用。廃棄物削減に直結。
  • リサイクル木材・金属:解体時の部材を再利用し、新規資源採掘を抑制。
  • 課題:コストや耐久性の面で改良が進められている段階。

低炭素コンクリート・代替技術

  • 低炭素セメント:製造プロセスのCO₂排出を削減。
  • ジオポリマーコンクリート:フライアッシュやスラグなど産業副産物を利用。
  • メリット:従来のコンクリートと同等の強度を確保しつつ環境負荷を軽減。

環境配慮建築を実現する工法

素材と並行して、工法の工夫も環境配慮につながります。

  • モジュール建築:工場生産で現場廃材を削減
  • リサイクル工法:解体時に部材を再利用
  • 省エネ施工:高断熱・高気密化で建物のエネルギー消費を低減

サステナブル建築の認証制度

  • LEED(米国):世界的に認知度が高い環境認証
  • BREEAM(英国):包括的に建築物の環境性能を評価
  • CASBEE(日本):国内で普及が進む建築環境性能評価システム

これらの認証を取得することで、物件の資産価値や企業のブランド力が向上します。


サステナブル素材がもたらす建設業の未来

  • 企業価値の向上:入札条件に「環境配慮」が組み込まれる事例が増加
  • ランニングコスト削減:長寿命化・省エネによる維持費低減
  • 社会的信頼の獲得:持続可能な社会に貢献する姿勢が評価される

まとめ

サステナブル建築素材は、建設業界にとって避けて通れない重要テーマです。
CLTや再生資源建材、低炭素コンクリートといった新しい素材を理解し、認証制度や施工方法と組み合わせることで、環境負荷を減らしながら新たな価値を提供できます。
今後は「環境配慮建築」が建設業界のスタンダードとなるでしょう。

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